恥ずかしながら数年前、三十路を目前にしてバイオリンを習い始めた。根拠なく才能があると確信していた私だが、習い始めてすぐ挫折という大きな壁に打ち当った。当初はグループレッスンで出来なくても、お上手お上手と先生におだてられているだけで全く上達せず。そして、大人になってこんな思いをするとは思わなかったと生徒達が口々にいう厳しい先生の個人レッスンを受けているにも関わらずその癖は未だに取れず。たまにやる気を出して練習してみるも、相変わらず自分の出す音に耐えられずに、そしてご近所迷惑になってはいかんということで、練習時間が短くなっていた。
しかし、ここでは平日夜遅くまで働いていた日本とは違い、時間は十分ある。部屋も広い。十分に練習できる環境だ。残念ながら、バイオリンは持ってくるだけのゆとりがなかったが(なにせスーツケース2個に、機内持ち込み1個という凄い荷物で渡米したのだ)、どうやらレンタルできるらしい。
ミュージック・スクールに問い合わせしたところ、自分のところではレンタルはしていないがということで、ベセスダにある楽器屋さんを紹介してくれた。
駅から5~10分ほどであろうか、ひたすら歩くと普通の民家のような建物であった。OPENと書いてあったので入って、バイオリンをレンタルしたいのだけれどというと、おじさんがこの建物じゃないから連れて行くよといって直ぐ隣にある倉庫のようなところに連れて行ってくれた。
受付にはお姉さんがいて、あなたは背が高いから4/4でと言ってきたが、大人で4/4でない人っているのか?といきなり信用できない気分になったが、こっちはど素人。言うがままである。
エコノミー(月額$15)とスタンダード(月額$25)で元値がエコノミーだとべらぼうに安いので、さすがにそれでは・・・と元値$700~800ドル程度のスタンダードを借りることにした月$5の保険にも加入。それでも月$30。これはかなり安いのではないか。日本だと絶対もっとする。きっと倍はするに違いない。
3か月分の支払いをし、その後は自動的に毎月登録したクレジットカードから引き落とされるとのこと。やめる時はいつでも可だそうだ。
ちなみに、ケースと弓と松ヤニはセットになっていたが、形あてだけは購入しなければならなかった。
家の近くの先生も2人連絡先を教えてくれて、何かあったら連絡してねといっていたのでサポートはちゃんとしているお店みたいである。
特に良くわからないのといきなり飛びこみで行ったので試しひき等もせず持ってきたバイオリンをそのまま借りたが、きっと事前に行っておけば対応も違ったに違いない。家でひいてみると自分の持っているのと大して変わらない気がしたので、とりあえず良しとしよう。
それにしても、英語は出来ないが、こちらがお金を払うときは比較的物事がスムーズに進んでいる気がする。やはりお金持ちに優しいアメリカであった。
Potter Violin
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